🇮🇳ティルヴァナンタプラムからニューデリーへ / 世界一周113日目

朝食は昨晩と同じローカル店でドーサとワダ、うーん美味しい。南インド料理のドーサとワダ、日本では馴染みが少ない(以前住んでいた家のそばに、ナンディニという南インド料理屋があったからたまたま知っていた)のだけど、美味しいので日本でももっと流行って欲しいな。

昼過ぎにニューデリーへとフライトで移動。約3時間半でインディラガンディー国際空港へ到着。最高気温が32度から17度へとガクッと温度が下がる。

宿泊予定のニューデリーのホテルから、詐欺に遭わないような注意喚起メールが昨晩届く。タクシーにホテルを告げると「そこは昨晩火事で大変だったよ。知り合いの良いホテル案内するよ」といって別のホテルに連れて行かれ高額請求されたり、ホテル近くの関係ない人が「そのホテルは今は改装中で入れないんだ」と言って別のホテルに案内されたりするから注意、とのことらしい。

デリー詐欺注意のYouTube動画へのリンクも貼ってあり(しかもきちんとしたアニメーションで製作されている)、いかに詐欺に会う宿泊客が多いのかを物語っている。他にも、警官の制服を着た偽警官を活用した詐欺、周辺の複数人が共謀してあたかも現実でその事が発生しているように錯覚させる劇場型詐欺等々、様々な詐欺があるようだ。

空港からは安全なUberで無事ホテルに到着して晩飯へ外へ。道はそこそこ暗く汚く、その辺に野犬や牛がいる。比較的綺麗で平穏な南インドからデリーに来ると、THEインドという混沌とした感じで懐かしい。

晩飯はローカルな飯屋でカレーを食べた後、横のお菓子屋では巨大な鍋で何かを煮ている。デザートがわりか、晩飯を食べた人たちがお菓子屋の前にたむろして、その鍋の飲み物を飲みつつ、お菓子を食べている。鍋がとても気になったので、注文すると壺のようなコップで出てきて何処かで飲んだ味。これは何かと聞くと、ホットミルクとのことで、なるほどスパイス入りホットミルクの味だ。美味しい。

飲み終わると、壺はゴミ箱へ入れガチャンと割る。一度限りのコップがあるとは聞いていたけど初めて使った。カーストが根強かった頃の風習で、他カーストが口をつけた使った器を再度使うなんて汚らわしい、というわけで飲み終わったら壊してしまえばそんなことは起きないから、昔は使ったら割るが普通だったらしい。確かに、現代のチャイは紙コップでの提供が多いのも、他人の口つけたものを再度使わないからなんだなぁ。

🇮🇳 アラップーラからティルヴァナンタプラムへ・コヴァーラムビーチ / 世界一周112日目

日の出直前に目覚め、部屋の窓から外を見ると川の水面が朝焼けを反射して真っ赤。顔を洗って準備をして船の外に出ると、残念ながらあっという間にその時間は終わってしまったのだけど、幻想的な朝焼けだった。

9時の予定通りにハウスボートはアップーラに戻り、そこからバスでケラーラ州の州都、ティルヴァナンタプラムへ約5時間かけて移動する。通路側の席に座ったのだが、廊下に立っている人が次々と手すりにお尻を乗せてくる。インド人は物理的な距離を近づけることが多く、列に並んでいても、後ろの人がピッタリとつくため、お腹が出ているおじさん(インドでは日本以上にお腹が出ている人を多く見かける)のお腹が背中を押すことが多々ある。

ホテルに荷物を下ろし、南インドで1番綺麗という噂のコヴァーラムビーチへ。きちんと掃除されており、確かにゴミがほとんど落ちていない綺麗なビーチでびっくり。ただ、海水や砂浜がとても綺麗、というよりは十分泳げるよね、ぐらいの綺麗さ。

このビーチの見所は、楽しく水遊びするインド人たち。泳ぐというよりは、足がつく深さまで行ったり、砂浜にしゃがんで水を浴びたりしているのだが、何よりみんなメチャクチャに楽しそうなのだ。初めて海に入った!といったようなはしゃぎっぷりは、見ているだけで大変楽しい。また、水着の人はほとんどおらず、老若男女、着の身着のまま海に入っており、普段水浴びを服のままするインドならではの光景。

あまりにも平和で幸せそうな光景なので、ビーチサイドのパラソルとベンチを借りて、海と楽しそうなインドの人たちを見ながら日の入までをすごす。途中ぱらぱら雨が降ったりしたのだが、傘が必要な雨に出会ったのはカトマンズ以来一ヶ月ぶりだなぁ。

夜はホテル近くのローカル南インド料理屋でカレー。ゴビ・マンチュリアンがあったので頼んだのだが、出てきたのはゴビ・カレー(なおゴビ・カレーもメニューにあった)で違うじゃん、と思いつつも大変美味しかったので問題なし。チャパティを頼んだらEgg?と聞かれたのでうん、と答えると、今までとは違った風味のチャパティが出てきて、これがデニッシュ生地のような風味豊かな感じで美味しい。妻曰く、卵を使っている(普通チャパティは卵は使わない)からこういう味になっていそう、とのこと。インドの主食、チャパティもいろいろな風味があって面白いなぁ。

帰り道に、どんな味かと食べたかった赤いバナナを買う。食べるとちょっとサクサクして面白い食感。そして発酵したような香りが広がる。この匂い知ってるぞ、と考えると、納豆の匂いのような気がした。

🇮🇳バックウオーターのハウスボートに泊まる / 世界一周111日目

コチから1時間半ほどかけアラップーラに移動し、バックウオーターと呼ばれる水郷地帯をボートで移動しながら船の上に一泊する日。このボートはハウスボートと呼ばれ、昔はスパイスや米を運んでいたものを使っているらしい。

ハウスボート乗り場にはたくさんのボートと、うちのボートに乗らない?という客引きが沢山いて、ボートもゴージャス系、シンプル系、多人数用、貸し切り、等々があり、自分達は小さな貸切ハウスボートを事前予約していたので実物は見ずに決めたのだけど、これなら当日自分好みの船を見つけるのも良さそうだ。

昼ごろに船に乗り込み早速出発。川沿いには宿泊施設も多く、欧米人が川沿いのベランダで本を読んでいて気持ちよさそう。この辺に泊まるのも楽しそう。

船に揺られヤシの木が生える川や湖を見ながら、船の二階でゆっくりと風景を見たり本を読んだりしながらすごす。贅沢な時間だなぁ。この辺の人は皆々ハウスボートを持っているとのことで、数百台は行きかっていた。また、そのハウスボートに近づいて川の上で商売をするおじさんなど、水郷ならではの光景だ。

途中、数々のハウスボートとすれ違う。子供たちが沢山乗っていた船からは「アイラブチャイナ!」と掛け声をもらったり(中国が観光でも台頭しているため、基本は中国人と思われる。日本人だよ!と訂正したらアイラブジャパン!と訂正して叫ぶ子供達)、インド人のハウスボート(というかほとんどがそうなのだが)は音楽を流し、楽しそうに踊っている。

夜は移動はせずに停泊して、船上で晩飯を食べ船の部屋で寝る。ちょっとは揺れるのだが、エアコン付きの船だったこともあり、快適に寝ることができたが、妻はあまり寝れなかったそうで、船上泊が寝やすいかは人によりそう。

🇮🇳インド最大のショッピングモール、ルールモールへ / 世界一周110日目

ちょっと宿泊場所から離れている、コチ市内中心部にあるルール・インターナル・ショッピングモールへ。総面積ではインド最大らしい。

まずはフェリーで移動のため、フェリー乗り場に行くと、チケット売りのおじさんが「ちょっと待って」と言って、買えたのが40分後。この「ちょっとまって」の意味合いに文化差を感じた待ち時間であった。

フェリーで島を移動し、鉄道で最寄り駅まで行く。鉄道は最近開通したのか、車内は大変綺麗でクーラー完備、情報も液晶パネルに綺麗に表示される。なお駅名がEdapally Oppoとスポンサー名(Oppo)がついており、車内アナウンスや駅構内の表札もOppoがついていて、企業名が直接駅名につくのは興味深かった。

ショッピングモールはインドらしからぬ綺麗さ。そして高級ブランド以外の店舗はあんまり高くなく、現地の人も楽しめる価格設定。ただ、インド最大の面積とのことでどれだけ広いのだろう、と思っていたのだが、日本の郊外にある広大なイオンより狭い感じで、広さ的にはそこまで広さを感じなかった。

また、そこらかしこに制服を着た小学生が先生の引率を伴い居て、モールのアクティビティ、小型遊園地だったり、ゲームセンターだったり、モール内を走る幼児向け電車だったりを楽しんでいた。遠足なのだろうか、不思議な光景。

昼飯はフードコートのインド中華屋で、ゴビマンチュリアン(カリフラワー唐揚げのマンチュリアン)。マンチュリアンは画像検索すると、スープ系のと酢豚(のような見た目)系のがあり、先日食べたのはスープ系で、酢豚系のものも食べてみたかったのだけど、ここは注文するとスープか酢豚系かを選ぶことができたので、迷わず酢豚系を選ぶ。これはこれでライスが進む味でとても美味い。味の系統も昨日のマンチュリアンと似ている。

その後は店をいろいろ見つつ(とりわけ地下に広がるスーパーが広く楽しめた)、映画館もあったので、上映時間的にも内容的(ラブコメ)にもよさそうなボリウッドのjai mummy diを観る。ヒンディ語のみ(ここケララ州ではヒンディ語が解る人が少ない、他の映画はマラヤーラム語だったり、英語字幕がついていたりする)だからなのか、600以上ある座席に20人ほどとガラガラで、周りのインドの人の反応が楽しめなかったのは残念だ。

映画の内容は、家が隣同士の恋人二人なのだが、母親通しが昔から仲がとても悪く結婚できず、一度は険悪になったり、お互い別の人と結婚させられそうになりながら…というストーリー(たぶん)で、これも言葉がわからないながらも映画自体は楽しめた。

夕食はモールにあるバーガーキング。こちらもマックと同じく、ビーフは取り扱っておらず、チキンとベジ系のバーガーやラッパー等々。ただマックよりも値段が安く(ハンバーガー二つで89rs)、またジャンク系な味のもの各種を取り扱っており、低価格ながらジャンクフードが味わえた。

最初はショッピングモール、ぐるっと見て3時間ぐらいで満足かなと思っていたのだけど、久しぶりの綺麗なショッピングモールということもあり、8時間以上滞在し満足な1日だった。

🇮🇳コチでゆっくりした1日 / 世界一周109日目

今日はとりわけなにをするでもなく、部屋で本を読んだりゲームしたりとゆっくりしていた。自分の場所を持たない海外旅行では、居るだけで疲れが徐々に溜まっていくので、時々息抜きが必要だ。

昼飯は南インド料理のミールスを食べる。皿に食べるだけ米や野菜シャバシャバ系カレー(北インドで言うダルスープに近い)を配膳に来る人が盛ってくれる。ローカル店で食べた(80rs)のでおしゃれな感じではないが、おかわりも自由で腹一杯食べることができる。初めてシンガポールのインド料理やでミールスを食べた時はどう食べたらいいのか分からなくて戸惑ったが、何回か食べた今は慣れたなぁ。

夜は昨日と同じ店で再びフィッシュマンチュリアンを食べる。やはり旨い。この味に出会うのはこれから先、難しい気がするのでもう一度食べておきたかったのだ。

その後ATMで必要な現金の引き出し。インドのATMは機械に現金が足りてないのか、半分の確率ぐらいうまくキャッシングできない。また高額紙幣である2000rs札が出たのはニューデリーの空港のみで、他は全部500rs(750円相当)でひきだすことになって、札束をぎっしり持つことになる。クレジットカード支払いが少ない、というのもあるのだけど、クレジットカード払いでは何故かやたらと手数料が上乗せされて10%ぐらい高いことがザラだったので、ATMでキャッシングして払ったほうが2%の手数料なのでお得。なお2000rs札はUSにおける100ドル札みたいなもので、一般の店で出すと嫌がられる。500rs札でもお釣りがないお店も結構あるのでインドでは少額紙幣必須だ。

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ここケララ州の共通語はマラヤーラム語で、文字が丸っこくて可愛い。ただ、ヒンディ語・英語と並ぶと、文字あたりに対する情報量が少ないのか、同じ内容でも1.5倍ぐらいの表現領域が必要のようだ。またケララ州はインドの平均識字率が75%ほどに対して、ほぼ100%の識字率というから驚き。コチは海に面しているため古くからインド貿易拠点の1つで、ヨーロッパ文化も昔から入り、神学校なども多いのだけど、その辺も識字率に影響してるのだろうか。

またコチは一月でも平均最高気温が32度、最低気温が23度と夏という感じ(蚊が多い!)なのだけど、日照時間が年中ほとんど同じで、そのため年間を通してほとんどこの温度に変わりはないみたい。東南アジアやインドなど、四季が無いと温度的には過ごしやすいけど雨季は大変だし、日本の四季の有り難さ、気温というよりはうつり変わる風景、を改めて感じるなぁ。