ヒマラヤトレッキング・1日目 / 世界一周78日目

今日からはヒマラヤ山脈の三日間のトレッキング。世界一周では当初はネパールにくる予定はなかった(二人とも運動しないしね…)のだけど、旅の途中で会う人会う人が「ネパール行ってみたいんだよね」「ネパール良かった」というので興味を持ち、せっかく近くに来るなら世界最高峰のエベレストを持つヒマラヤ山脈に行ってみようとネパールに来たのであった。

ネパールでは登山家が登るような山登り(エベレスト山頂登山は登山料その他もろもろで一回のチャレンジで300〜800万円かかるらしい)から、周囲の山々を歩くトレッキング、飛行機で空から眺める、等々のアクティビティがあり、こないだミャンマーで一泊二日トレッキングして楽しかったのもあり、自分たちでも問題なさそうなトレッキングルートは無いかと妻が旅行社に問い合わせて、「現地の人なら軽いハイキング感覚ですよ〜」というなだらかな(であろう)ルートの日本語ガイド付き二泊三日アンナプルナトレッキングを選んだのであった。

スタートの今日は、ポカラから車で1時間ちょっと移動して、山の村ガンドルンへのルート。車で行く途中のビューポイントで雪が積もっている7000m〜8000m級のアンナプルナの山々を見る。雪が高く降り積もる綺麗な山を見たことがなかったので、これだけでため息が出る美しさ。

スタート地点は1100mほどで、そこからまず3時間ほど緩やかな昇り。お昼休憩の店で、ちょうど山羊を捌いていたので、見学させてもらう。この山羊は客に出すためのものでは無くて、ご馳走として捌くものらしい。首を落とし、血をタライに溜め、皮を削ぎやすくするため体をバーナーで炙り、解体していく。ご飯を食べ終わる頃に覗くと、肉屋に並んでそうなぐらいまで捌いていた。大きな動物を一から捌いている所は生ではみたことがなかったので新鮮だ。食べ物のありがたさ。

続いて2時間ほどずっと石で作られた階段を登る。途中、何人もの学校帰りの学生に会う。6歳ぐらいの小さい妹の手を引きながら、ゆっくりと階段を登る姉妹が印象的だった。ナマステと声をかけると、「ギブミーチョコレート」と言われる。今まで直接的なお金を要求されたことはあったが、チョコレートは初めて。もっていたチョコレートを渡すと妹にすぐあげていた。この辺では毎日1時間ほどかけて学校に登り下りしながら行くそう、大変な日々だ。

山々の村を越えて、今日の目的地のガンドルンの村へ。肺が弱い妻は本当に大変そうに、何とか登りきることができた。この辺で一番大きな村らしく、村に入ってからもロッジまで10分以上歩く。ロッジは約2000m弱の高さで、1日で900mほど登ったこととなる。食堂で夕飯を食べたのちに、周りの旅行者と雑談。中国人カップル、中国人旅行者、マレーシアの華人等々、中国語が喋れる人たちが多かったので、英語で無くて中国語で雑談になったのが面白かった。日本人だけどチュウゴクゴチョットデキルと言うと大抵驚かれてすごい、となるのでちょっと悦に浸れる。

寝る前にシャワーを浴びようかと思ったのだけど、このロッジのお湯はソーラーで温めたもので無くなると水になる、とのことでもうこの時間はすっかり水となってしまっていた。寝る前ぐらいから、風邪っぽい傾向とちょっとした吐き気がして、体調大丈夫かなぁと不安に思いつつ21頃には就寝する。